求人をかけても応募がない、若い人材が定着しない。
そのため外国人を雇用したいという方向けの記事です。
日本で働く内容をきちんと定めて在留資格を取得しその範囲内で仕事をしなくてはならないこと。日本人と同様の給料体形にしなくてはならないことが注意点になります。

また特定技能で働いてもらうということは守らなければならない法律や提出が義務付けられている書類が多くあります。
ぜひ流れを理解してそれでも外国人を雇いたいという方にオススメの記事です。

外国人を雇用したいときは

外国人は就労可能な在留資格が許可されなければ日本で働くことはできません。
外国人が許可された範囲を超えて就労することは違法になります。

また、労働基準法、社会保険、税務などにおいても日本人と同等の扱いをしなくてはならず、差別をすることはできません。

外国人に対しても住民票が平成24年から取れるようになっています。

もし外国人が不法就労をしていたら・・・?
社長と外国人本人が罰せられることになります。

不法就労は社長(事業主)に懲役3年以下または300万円以下の罰金が科されます。
これは、初めての外国人の雇用で知らなかったんですは通りません。
ぜひ、不安な場合は行政書士に確認を取りましょう!

不法就労とは

具体例

  • 密入国の不法滞在の外国人が日本で働く
  • 働くことが入管局から許可されていない外国人が無許可でアルバイトをする
    ※資格外活動の許可を得ていれば可
  • 外国人留学生がいつも週28時間のアルバイトをしている
  • 専門的な仕事をするための就労ビザを持つ外国人が単純労働しかしてない。

外国人に単純作業をしていただきたい場合

これまで就労の在留資格は外国人が専門的・技術的な業務に従事する場合にのみ許可されていました。そのため日本に留学した後、単純作業で働きたいと思ったとしても現実的には働けないという問題があったのです。

そこで特定技能という在留資格が新設されました。
それでは、自社の事業内容では外国人を雇用することができるのか?ということを確認してみましょう。

特定技能で働く場合は以下の14分野になります。
再度申し上げますが、気を付けるポイントは、以下の14分野に業務において、単純作業でなければなければなりません。
専門的な技術をもっていて指揮監督する外国人を雇いたいという場合は在留資格が異なります。また手続きなどが異なるため、注意が必要です。

  • 介護
  • ビルクリーニング
  • 素形材産業
  • 産業機械製造業
  • 建設(※1号と2号がある)
  • 造船・船用工業(※1号と2号がある)
  • 自動車整備
  • 航空
  • 宿泊
  • 農業
  • 漁業
  • 飲食料品製造業
  • 外食業

業務内容

特定産業分野従事業務
介護身体介護のほか、これに付随する支援業務
ビルクリーニング建築物内部の清掃
素形材産業鋳造、工場板金、機械加工、金属プレス加工、機械検査他(13区分)
産業機械製造業鋳造、鍛造、ダイカット、めっき、塗装、鉄工、工事板金、他(18区分)
電気・電子情報関連産業機械加工、金属プレス加工、工事板金、めっき、仕上げ、他(13区分)
建設型枠施工、左官、コンクリート圧送、トンネル推進工、建設機械施工、他(11区分)
造船・船用工業溶接、塗装、鉄工、仕上げ、機械加工、電気機器組み立て(6区分)
自動車整備自動車の日常点検整備、定期点検整備、分解整備
航空空港グランドハンドリング、航空機整備(2区分)
宿泊フロント、企画、広報、接客、レストランサービス等の宿泊サービスの提供
農業耕種農業全般、畜産農業全般(2区分)
漁業漁業、養殖業(2区分)
飲食料品製造業飲食料品製造業全般(飲食料品※種類を除く)の製造、加工、安全衛生)
外食業外食業全般(飲食物調理、接客、店舗管理)
※コンビニの店舗運営、運送業(配送・物流業)などは、特定産業分野に含まれていませんので、特定技能として外国人を雇用することはできません。

特定技能1号と特定技能2号の違い

特定技能1号特定技能2号
技能水準試験等で確認
※技能実習2号を修了した外国人は試験等免除
試験等で確認
日本語水準日本語能力を試験等で確認
技能実習2号を修了した外国人は試験等免除
試験等での確認は不要
在留期間通算5年まで(1年、6か月又は4か月ごとの更新)制限なし
家族の帯同基本的に認められない可能(配偶者または子)
その他受け入れ機関又は登録支援機関による支援の対象受け入れ機関又は登録支援機関による支援の対象外

特定技能と技能実習の違い

技能実習生特定技能
在留資格技能実習特定技能
法令・外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律
・出入国管理及び難民認定法
・出入国管理及び難民認定法
目的技能・技術と開発途上国への移転我が国の人手不足の解消
滞在期間1号:1年以内
2号:2年以内
3号:2年以内(合計最長5年)
1号:通算5年
2号:一定期間を超えれば永住の在留資格取得も可能
家族の帯同1号、2号、3号いずれも不可1号:不可
2号:可
受入可能業種1号:基本的に制限なし
2号、3号:80業種144作業
1号:①介護②ビル清掃③農業④漁業⑤食品・飲料製造⑥飲食サービス⑦材料産業⑧産業機材⑨エレクトロニクス及び電気機器産業⑩建設⑪造船・船用⑫自動車整備⑬航空(航空メンテナンス等)⑭宿泊
2号:⑩と⑪

会社側の要件

会社が債務超過ではないこと

貸借対照表の負債が資産総額を上回っていないことという要件が必要です。
損益計算書が赤字であることとは違いますので注意が必要です。

会社(特定技能所属機関)が外国人の支援を行うことが義務

企業の規模備考欄
上場企業(カテゴリー1)所得税1500万円以上納めている会社自社の役員が支援をする
上記以外の会社登録支援機関に支援を委託する

・過去二年間で就労系の在留資格の外国人を雇用したことがある会社
・役員・職員で過去二年間に就労系の在留資格の外国人の受け入れ管理を適正に行った実績がある(カテゴリー1、2)は自社の役職員から支援責任者、支援担当者を選任、法定の支援計画を計画、実施する

支援責任者・支援担当者を選任すること、法定の支援計画を作成し実施する

外国人を雇用したことがない会社は登録支援機関に支援の実施の全部を委託すれば支援計画の適正な実施が確保されたとみなされ他の要件を満たしていれば特定技能1号の外国人の雇用が可能になります。

労働保険、社会保険にはいっているか?年金に加入しているか

所得税、住民税、年末調整、源泉徴収票 最低賃金法、育児介護休業法も適用されます。
よく分からない場合は書類をお持ちください。
今現在いらっしゃる日本人の従業員の方への労働保険、社会保険等の法律を守っていない場合は入るべき保険に加入してから外国人を雇用してください。入社時、退社時の法定書類もきちんと整備しておきましょう。

特定技能雇用契約とは

ポイントとしては以下のことが守られているということが特定技能雇用契約を守っていると解されます。

  • 労働基準法等に適合しているのか
  • 入管法令で定める従事業務であるか
  • 通常の労働者と同等の所定労働時間か
  • 日本人の従業員と同等以上の報酬額であるか
  • 差別的な取り扱いの禁止をしていないか
  • 一時帰国時の有給休暇を付与しているか
  • 派遣先機関の名称、住所、派遣期間等をさだめているか
  • 特定の産業上の分野について定める基準を満たしているか
  • 契約終了後の帰国旅費の負担をしているか
  • 外国人の健康状況、生活の状況を把握しているか
  • 特定の産業上の分野について定める基準を満たしているか

会社側が気を付けること

第2条項番号守るべきこと
1項労働、社会保険、租税関係を順守していること
非自発的な離職者がいないこと
外国人の行方不明者がいないこと
欠格事由に該当しないこと
外国人の活動内容に係る文書を作成すること
支援に要する費用を外国人に負担しないこと
外国人を労働者派遣できる分野は農業と漁業のみ
労災保険に入ること
直近の貸借対照表が債務超過でないこと
外国人の報酬を本人の銀行口座へ振り込むこと
特定の分野で定める基準を満たしていること
第2項
会社がイ、ロ、ハの
いずれかに該当すること
イ.過去2年間に就労系の外国人の受入れ実績あり
ロ.過去2年間に生活相談業務に従事経験がある支援責任者
ハ.カテゴリー1,2に該当する会社等
適合1号特定技能外国人支援計画の適正な実施の確保外国語で支援できる体制を有していること
支援の状況にかかる文書の作成
支援責任者・支援担当者の中立性
外国人支援を怠ったことがないこと
定期的な面談を実施する体制を有していること
会社が2項の要件を満たせないときは登録支援機関に対し委託することで、特定技能の外国人を雇用することが可能になります。

外国人の要件は?

年齢18歳以上、日本語能力試験N4以上、各分野の技能測定試験の合格者または特定実習2号の良好な終了者であることが必要です。留学生の場合N5以上で日本語学校で150時間以上履修していることが必要です。
日本語能力検定は7月、12月年2回47都道府県で実施されています。(日本国際教育支援協会が実施)海外では⇒国際交流基金が実施しています。詳細はご自身でお調べください。
不明な場合は一緒に確認しましょう。

また技能測定試験の合格していなくてはなりません。(日本国内の技能測定試験については退学・除籍留学生は受けることはできない。帰国して本国で受験するのはよい。)なお技能実習がない宿泊・外食の場合は試験を受ける必要があります。

健康診断も受けてくださいね。

日本に住む留学生を特定技能として雇用する流れ

試験を受験して合格する

・日本語能力試験N4以上
・技能測定試験

企業が採用選考をして内定

支援責任者・支援担当者の専任をする(委託可能)

特定技能雇用契約の準備

事前ガイダンスにおいて、雇用契約の内容、支援担当者の氏名・連作先その他法定の内容の情報提供を行うことが求められているので準備が必要です。

事前ガイダンスの実施

ガイダンス後には、事前ガイダンス確認書で署名を得る必要があります。

支援計画の作成

法定の支援計画を作成します。

在留資格変更の手続きの準備 「留学」⇒「特定技能」

健康診断個人票、測定試験合格証、N4以上合格証、必要な場合MOC証明書

変更許可申請

特定技能1号の在留カードを入手する

入社・勤務開始

日本人と同様の手続き。労働保険・社会保険の適用。
所得税・年末調整・住民税の対象者になる

支援の実施(委託可能)
定期届出

年4回

在留資格を更新する

在留期限が(1年、6月、4月)経過前に在留資格を更新しなければなりません。
※更新をしないと継続勤務はできません。

入国後に会社としてしなければならないこと

・事前ガイダンスの提供
・出入国する際の送迎支援
・適正な住所の確保支援
・生活に必要な契約支援
・生活オリエンテーションの実施
・日本語学習の機会の提供
・相談や苦情の対応
・日本人との交流促進支援
・会社都合で特定技能契約解除の転職支援
・定期的な面談の実施、行政機関への通報

料金

在留資格認定証明書申請
在留資格更新申請
認定支援機関申請
事前ガイダンスの提供
FLOW

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